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「食の未来」を考える Vol.1

AFP代表・加藤×バセル株式会社・長友隼人氏

カンガルー, コラム, 2014/11/23

バセル株式会社・長友隼人氏
バセル株式会社・長友隼人氏(左)AFP代表加藤(右)

AFPでは「食の未来」を考えるため、生産者・飲食店・消費者のみなさんと意見を交換していくことを計画しています。今回は代表の加藤が、カンガルーやワニのお肉を卸売りしているバセル株式会社の長友隼人氏にインタビュー。これからの「食」について、お話を聞きました。

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「食文化は少しずつ浸透していく」

加藤:今回はご協力ありがとうございます。まず少し、私たちの活動について説明した方が良さそうですね。私たちは「オルタナフード」というものを広めようと、活動を続けています。「オルタナフード」の特徴は、美味しく、かつ、社会問題を解決し、将来的に美味しさと楽しさを残せる食材であること。自分たちが関わっていない食材も含めて、全体として「応援したい!」と思うような食材が60万トン流通することを目標に動いています。

 

長友氏:すごいですね

加藤:穀物とかも合わせて、いろいろ含めるとそこまでいけるのではないかと思っています

長友氏:でも、理想として目指すところはまったく一緒。ウチの会社は元々、カンガルーの革を扱う会社。革を取るだけでも一頭のカンガルーが死ぬわけで、それならば動物資源と考えて、まるまる使っていこうということでやってきた。

――カンガルー肉は、どんなお味がするんですか?

長友氏:基本的には赤身肉です。ダチョウとも似ていますね。あまり火を通さないで食べることが多いですかね。

加藤:甘みがあっておいしいですよね。それぞれ特徴がすごくある。

長友氏:カンガルー肉は原産がオーストラリアですが、現地でもスーパーに一般的に並んだのは10年前くらいから。食文化というのは結局、少しずつ浸透していくものだと思ってるんですよね。

加藤:ボクもそこはすごく感じます。結局は牛肉も明治以降に食べるようになったわけですからね。

カンガルー革
バセル株式会社はカンガルー革の輸入販売から始まり、食肉としてカンガルーやワニの販売も手がけている。

「そろそろ牛や豚に代わるものが出てくると思っている」

――食文化という意味では、変化を感じる機会は多いんですか

長友氏:食に対するニーズの変化も表れてきている。飲食店の反応も10年でずいぶん変わりましたね。鳥や豚にしても、少し前から銘柄豚や貴重な部位を使って飲食店がアピールしてきた。今はそれも出尽くして、もう違う食肉じゃないとアピールできなくなっている。そろそろ牛や豚に代わるものが出てくると思っているんですよね。

加藤:それはオルタナフードを考える上でも、大事だと思っています。

長友氏:日本の食文化は、古来のものと外来のものが組み合わさっていると思うんですね。昔からグルメで、ジャンルとして「食育」というものが成立している日本は素晴らしい。だからこそ、逆に海外に輸出することもできると思っています。日本では飢える、ということは考えにくいわけですが、世界的な規模で見れば食糧問題は深刻なわけですから。

加藤:自分たちもそういった問題に取り組むことができる食材については、どんどん応援していきたいと思っているんです。飲食店とそういった食材を使った新しいレシピを開発することも必要だし、食べる人にも啓蒙はしていかないといけないですね。

長友氏:食糧というのは生きていく上では欠かせないですよね。けして牛肉がダメとか言いたいわけでなく、もちろん素晴らしい食材だということもわかっているんです。ただ、それだけしかない、というのは異常じゃないかと思います。

 

バセル株式会社・長友隼人氏
長友氏はAFPの活動に「すごく共感します。考えていることは同じ」と話す。

「食べ物を通じて世界を良くするというのを、みんなで一緒にやりたい」

――そういった状況を打破するために「文化の浸透」以外で、何が必要になるんでしょうか?

加藤:ボクがAFPを始める理由の1つとして、横の連携を作りたいんですよね。バラバラにやるのではなく、食べ物を通じて世界を良くするというのを、みんなで一緒にやりたいと思っているんですよね。

長友氏:それは本当に思います。今はみんな「自分の扱う食材のマーケットが、奪われてしまうのでは」と恐ればかりがある。でも、必ずしもそういうわけではない。たとえば、畜産は飼っている動物が病気になったり、というリスクがある。そのときに一番被害があるのは、生産元なんですよね。種類を増やして助け合うという考え方が必要だと思っています。同じことをやっている人たちに「みんな仲間なんだよ」というメッセージを出してくれるとね。共存共栄していける環境を作っていただきたいですね。

加藤:そう言っていただけるとうれしいです。今日はありがとうございました!

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AFP編集長食の未来を考えるオルタナフードパーティの伝道師です。 食の選択肢としての代替食品の中からオルタナフードとなるものを探索中。

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